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ElevenLabsが「Eleven Realtime」を発表:音声対話AIを部品の組み合わせなしで開発可能に

ElevenLabsは Eleven Realtime の v1 Mini と v1 Max を発表。単一のモデルで音声対話AIを構築でき、部品の選定や調整が不要になると説明しています。音声窓口や音声アシスタントの開発工数を減らせる可能性がありますが、プログラムから接続するためのAPIはWebSocket接続のみ対応です。

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ElevenLabsが「Eleven Realtime」を発表:音声対話AIを部品の組み合わせなしで開発可能に
画像:Mokaair (Original editorial artwork)

何が発表されたのか

ElevenLabsは2026年10月20日公開のブログ記事で Eleven Realtime を発表し、新しい種類の Speech to Speech(音声から音声へ)モデルと位置づけています。音声を入力すると、出力も音声になります。

ElevenLabsによると、自然に聞こえる音声エージェントを作るには、音声認識、音声活動検出(相手が話しているかの判定)、発話交代、基盤となる大規模言語モデル、音声合成といった複数の部品を個別に選ぶ必要があり、うまく連携させるにはさらにテストと調整が必要です。Eleven Realtime はこの作業を省くことが目的だと同社は説明しています。

ElevenLabsは、最初に2つのモデルを提供するとしています。v1 Mini は低コストで自然な対話向けで、AIアシスタント、教師役、対話型キャラクターに適しています。v1 Max は複雑なタスク向けで、カスタマーサポート、見込み客の選別、複数ステップの業務フローに適しています。同社は、両モデルとも90を超える言語に対応し、ボイスライブラリの17,000以上の音声を使えるとしています。

仕組みと2モデルの比較

ElevenLabsによれば、Eleven Realtime はエンドツーエンドで調整されたカスケード型アーキテクチャ上に構築されています。これは複数の部品が順番に対話を処理し、全体を通して調整する方式です。利用者から見えるのは音声入力、音声出力、単一のモデルIDだけです。同社は、各ステップでテキストが生成されるため、エージェントが何を聞き取り、何を話すと決めたかを確認できると説明しています。このテキストにより、ElevenAgents(音声エージェントを構築・運用するためのElevenLabsの製品)は Realtime エージェントにガードレール(エージェントの動作を制限する安全機構)と個人情報のマスキング(個人データの秘匿)を適用できます。

数値はElevenLabsが公表したもので、同社は評価をArtificial Analysisが実施したとしています。
項目v1 Miniv1 Max
位置づけ(ElevenLabsの説明)低コストで自然な対話複雑なタスク、複数ステップの業務フロー
Big Bench Audio 正答率(1,000問の推論問題に音声で回答)75.9%98.8%
平均発話開始時間0.62秒0.57秒
Full-Duplex-Bench(間、発話交代、割り込み、相づちのテスト)95.8%94.1%
Speech Agent Arena スコア(人間がモデル名を知らずに2モデルのリアルタイム対話を比較)988998
ツール利用タスク完了率60.3%87.1%

ElevenLabsはさらに、Artificial Analysisの順位表で、v1 Max より速く、かつ正確なモデルは存在しないと述べています。また、ツール利用の成績差から、ツール呼び出しが多い用途には Max を推奨しています。

開発者にとっての意味

ElevenLabsによると、同社のRealtime APIはOpenAIのRealtime APIと互換で、試す際にはコード内のエンドポイント(プログラムの接続先URL)とモデル名を変更するだけで済みます。また同社は、カスケード型のため各ステップのテキストを確認でき、聞き間違いなのか判断の誤りなのかを切り分けやすくなるとしています。

始め方と制約

ElevenLabsは2つの方法を示しています。

  • ElevenAgents(同社の推奨):エージェントを作成または開き、ドロップダウンから Realtime モデルを選びます。ElevenAgentsは電話、Web、WhatsApp、CCaaS(クラウド型コンタクトセンターサービス)の各チャネルに加え、ワークフロー、ナレッジベース、ガードレール、テスト、モニタリングを提供します。
  • Realtime API:すでにOpenAI Realtime APIを統合している開発者は、コードを流用し接続先を変更できます。ElevenLabsは、移行ガイドが手順と相違点を扱っているとしています。

制約として、ElevenLabsはRealtime APIがWebSocket(ネットワーク接続方式の一つ)でのみ接続できると述べています。WebRTC(別のリアルタイム接続技術)を使う統合は、先にWebSocketへ変更する必要があります。また、このAPIはElevenAgentsとは別に動作するため、チャネルやナレッジベースなどのプラットフォーム機能が必要な開発者は、最初からElevenAgents上で構築すべきだとしています。

よくある質問

Eleven Realtime とは何ですか?

ElevenLabsによると、音声から音声への新しい種類のモデルで、各モデルがそのまま完全な音声エージェントになります。最初のモデルは v1 Mini と v1 Max です。

Mini と Max の違いは何ですか?

ElevenLabsは、Mini は低コストで自然な対話向け、Max は複雑なタスク向けとしています。同社が公表したツール利用タスク完了率は、Max が87.1%、Mini が60.3%です。

これらの評価数値は誰が公表したものですか?

数値はElevenLabsが自社の記事で公表したもので、同社は評価をArtificial Analysisが実施したとしています。製品の提供企業が公表した情報として読んでください。

OpenAI Realtime APIを使っている既存コードはそのまま使えますか?

ElevenLabsは互換性があり、エンドポイントとモデル名の変更だけで済むとしています。ただしWebSocketのみの対応で、WebRTCを使う統合は先にWebSocketへ変更する必要があります。

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