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SEC、WhatsAppと「AI取引」を名目にした暗号資産詐欺の疑いで2つの事業体グループを提訴

米SECは2026年9月29日、CryptoaimlとTSAIの2つの事業体グループを提訴したと発表した。SECは、両グループが規制対象機関を装い、AI取引シグナルやボットを餌に数百人の個人投資家から合計少なくとも1,500万ドルを流用したとしている。本記事ではSECの申し立て内容と、一般読者が注意すべき兆候を整理する。

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SEC、WhatsAppと「AI取引」を名目にした暗号資産詐欺の疑いで2つの事業体グループを提訴
画像:Mokaair (Original editorial artwork)

SECは何を発表したのか

SECが2026年9月29日に公表したプレスリリース(番号2026-95)によると、SECは「海外在住の人物が運営している可能性がある」複数の事業体を提訴した。これらはいわゆる投資信頼詐欺の手口で、まずオンラインで被害者と関係を築き、その後に資金を盗んだとされる。SECは、被害者は数百人の個人投資家で、その多くが米国在住だとしている。

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SECはニューヨーク南部地区連邦地方裁判所に2件の別個の訴状を提出した。1件はCryptoaiml Ltd.およびCryptoaiml Capital Foundation、もう1件はTSAI Pro Ltd.およびTSAI Capital Foundationを対象とする。SECは両者がそれぞれ投資家の資金1,250万ドル超と280万ドルを流用したとしており、プレスリリースの見出しでは合計少なくとも1,500万ドルとしている。

SEC執行部門のディレクターであるDavid Woodcock氏はプレスリリースで、これらの詐欺は手口こそ異なるものの目的は同じだと述べた。その目的とは、魅力的なリターンを約束し、SECの規制を受ける合法的な事業体だと称し、投資家の資金を盗むことだという。同氏はまた、同様のスキームをSECのオンライン通報窓口で通報するよう一般に呼びかけた。

2つの事件の申し立て内容の比較

出典:SECの2026年9月29日付プレスリリース。内容はすべてSECの申し立て
項目Cryptoaiml事件TSAI事件
提訴された事業体Cryptoaiml Ltd.、Cryptoaiml Capital FoundationTSAI Pro Ltd.、TSAI Capital Foundation
SECが主張する期間少なくとも2024年8月から2025年3月2024年9月から2025年3月
SECが主張する流用額1,250万ドル超280万ドル
主な接触経路WhatsAppグループウェブサイト、WhatsAppグループ、公開Facebook
「AI」の装いAIが生成したとされる取引「シグナル」AI取引ボットのレンタル
規制当局を装う手口SEC等の認証を受けたと偽り、偽造Form Dのスクリーンショットを掲載SECの完全な規制下にあると偽り、偽造のSEC証明書を掲載
SECが主張する実態実際の取引プラットフォームはなく、利益は架空AI取引ボットは存在せず、資金は収益獲得に一度も使われていない

SECが説明する詐欺の手口

Cryptoaiml:WhatsAppグループと「AIシグナル」

SECの訴状によると、Cryptoaiml関連の事業体はWhatsAppグループを作り、投資の専門家を装って信頼を得た。そのうえで、AIが生成したとされる取引「シグナル」を配信した。シグナルとは、大きな利益を生むとうたう取引上のヒントのこと。SECは、被告が投資家に偽のプラットフォームで口座を開設させ、暗号資産を送金させたとしている。一部のケースでは、合法的なものとして説明された投資運用契約を投資家と結んでいたという。

SECは、このプラットフォームでは取引が一切行われておらず、表示上の利益は架空だったと主張している。投資家が出金しようとすると、口座が凍結されたと告げられ、まず詐欺的な前払い手数料を支払うよう求められたという。

TSAI:「AI取引ボット」のレンタルと勧誘報酬

SECの訴状によると、TSAI関連の事業体はウェブサイト、WhatsAppグループ、公開Facebookを通じて宣伝していた。その内容は、入金してAI取引ボットをレンタルすれば利益が保証され、他人をスキームに勧誘すればさらに稼げるというもの。SECは、スキーム全体が詐欺であり、AI取引ボットは存在しなかったと主張している。

一般読者にとっての実際的な意味

SECの説明によれば、詐欺師は「AI」と「規制下」という安心感を与える2つの言葉を組み合わせ、メッセージアプリのグループでコミュニティ的な信頼を演出していた。SECの申し立てから、一般読者が警戒すべき兆候として次の点が挙げられる。

  • 見知らぬグループで投資の専門家を名乗る人物が、いわゆるAI取引シグナルを繰り返し共有している。
  • 「利益保証」をうたったり、家族や友人を勧誘して収入を得るよう勧めたりする。
  • ウェブサイトに規制当局の証明書や登録書類のスクリーンショットを信頼の証として掲載している。SECによると、本件の被告はまさに偽造のForm Dや証明書を掲載していた。
  • 出金時に口座が凍結されたと告げられ、追加手数料の前払いを求められる。

SECによると、同委員会の投資家教育・支援室は、詐欺師が投資家を誘い込む手口について警告を出している。人気のグループチャットを利用したり、SECに正式登録済みだと主張したりする可能性があるという。SECはまた、Investor.govで投資を提供・販売する者の経歴を確認するよう投資家に呼びかけている。さらにSECは、両社が提出したForm Dを同委員会のウェブサイトから削除したとしている。

よくある質問

これらの企業はすでに有罪判決を受けたのですか?

有罪判決を受けたことを示す情報はありません。SECのプレスリリースの内容はすべて訴状における申し立てであり、事件はニューヨーク南部地区連邦地方裁判所に提起されています。結果は裁判所の判断を待つ必要があります。

ウェブサイトにSEC文書のスクリーンショットがあれば、その企業はSECの規制下にあるということですか?

そうとは限りません。SECによると、本件の2つの事業体グループはいずれも偽造のForm DやSEC証明書を掲載し、規制下にあるかのように装っていました。SECはInvestor.govで相手の経歴を確認するよう投資家に呼びかけています。

本件の「AI取引ボット」とは何だったのですか?

SECの申し立てによると、TSAIは投資家が入金すればAI取引ボットをレンタルできると称していました。しかし実際にはAI取引ボットは存在せず、預けられた資金が投資家の収益獲得に使われたことは一度もありませんでした。

似たような詐欺に遭ったかもしれないと思ったら、どうすればよいですか?

SEC執行部門ディレクターのDavid Woodcock氏は、同様のスキームをSECのオンライン通報窓口で通報するよう一般に呼びかけています。他の地域にお住まいの読者は、現地の法執行機関や規制当局に相談することもできます。

この記事は特定の暗号資産への投資や回避を勧めていますか?

いいえ。本記事はSECが公表した執行情報を整理したものにすぎず、資産の価格や売買には触れておらず、投資助言にも当たりません。

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