ライフスタイル

台馬四号海底ケーブルと馬祖のマイクロ波中継局:デジタル発展部(moda)「近く完工」、通信バックアップの現状

2026年6月23日、デジタル発展部(moda)は、前瞻予算(ぜんしょうよさん、台湾のインフラ整備予算)による中華電信への補助で建設中の「台馬四号」海底ケーブルと、馬祖4郷のマイクロ波通信システムについて、いずれも近く完工する見通しだと発表しました。稼働後は台湾・馬祖間の海底ケーブルが3本になり、各郷に少なくとも2系統のマイクロ波で対外通信ができるとしています。本稿は公式発表をもとに、2026年上半期に起きた台馬海底ケーブルの断線とバックアップの経緯を整理し、確認日(2026年9月17日)時点の公式海底ケーブル一覧の状況もあわせて記載しました。当サイトは実地の検証を行っておらず、離島旅行や通信事業者選びについての助言も行いません。

読了目安 20 分

オリジナルイラスト:左側の角丸長方形は台湾本島の海岸線。海を越える3本の曲線のうち、2本は実線(うち、1本に断線を示す警告三角マーク)、3本目は破線で未稼働のケーブルを表す。右側の4つの丸はひし形に配置され破線で結ばれ、4郷間のマイクロ波バックアップを表す。
画像:Mokaair (© Mokaair)

2026年6月23日、デジタル発展部(moda)は、前瞻予算(台湾のインフラ整備予算)による中華電信への補助で建設中の「台馬四号」海底ケーブル(臺馬四號)と、馬祖の東引郷・北竿郷・南竿郷・莒光郷を結ぶマイクロ波通信システムが、いずれも「近く完工する」と発表しました。moda の説明によれば、台馬四号海底ケーブルの工事は中東情勢の影響で資材輸送がやや遅れたものの、中華電信の継続的な努力により近く完工する見通しであり、稼働後は台湾と馬祖の間に海底ケーブルが3本になり、北竿・南竿・東引・莒光の各郷にそれぞれ少なくとも2系統のマイクロ波システムが確保され、対外通信ができるようになるとしています。同じ発表では、moda の葉寧(よう・ねい)次長が6月16日から17日にかけて連江県(連江縣)議会議長、東引郷長、海洋委員会海巡署などとともに馬祖の東引郷・南竿郷を訪れ、中華電信が馬祖で進める台馬四号海底ケーブルとマイクロ波システムの建設、および新台馬輪(新臺馬輪)の携帯通信改善の状況を視察したことも説明されています。この視察は発表日より前に行われたもので、両者は同じ日ではありません。

本稿は2026年9月17日に、デジタル発展部の2件のプレスリリース全文、中華電信が公式サイトで公表した海底ケーブル障害の復旧に関するお知らせ1件、そしてデジタル発展部「最新海底ケーブル状況」ページが当日示していた内容を確認しました。当サイトは馬祖現地の通信品質について実地の検証を行っておらず、離島旅行への適否や、どの通信事業者を選ぶべきかについての助言も行いません。本稿自身の確認日を除き、以下の日時・場所・数値はすべてこの4件の公式文書の原文にたどれるものです。これら4件の文書に書かれていない部分については、その都度「書かれていない」と明記し、代わりに推論したり、報道機関やまとめサイトの記述で補ったりすることはしません。

この発表は何を伝えているのか:台馬四号海底ケーブルと馬祖のマイクロ波中継局

moda はプレスリリースの中で、今回の整備をより大きな政策の文脈に位置づけています。前瞻予算などによる補助や指導措置を通じてインセンティブを与え、中華電信・遠傳電信・台灣大哥大の通信3社に対し、モバイル通信のカバー範囲とネットワークの強靭性を高めるため、整備を前倒しかつ増強するよう促しているとしています。moda はまた、「バックアップの上にさらにバックアップを」という方針を続け、通信事業者が重要拠点に海底ケーブルやマイクロ波システムなど多様な異種バックアップを設置するよう勧めるとともに、事業者の設備導入への補助、海底ケーブル早期警戒システムの高度化、海底ケーブル修復体制の迅速化、及び省庁横断の連携を通じて、離島の通信ネットワークの強靭性を高めていくとしています。

プレスリリースでは、旅行者の生活により身近な進展にも触れています。moda が通信事業者を指導して改善した結果、馬祖の島々の間を結ぶ新台馬輪(新臺馬輪)には「すでに安定した携帯通信の電波が入るようになった」といいます。葉次長は新台馬輪に乗り、南竿から東引まで実際に通信状態を確認し、公式には「すでにストリーミング動画をスムーズに視聴できる」と説明されていますが、これは次長本人の体験を述べたものであり、当サイトや政府が公表した実測データではありません。乗組員から挙がっていた視聴の遅延について、moda は船上の静止軌道衛星回線の帯域が限られていることが原因であり、携帯通信網に切り替えることで解消または大幅に改善できると説明しています。moda はまた、今年(2026年)、台湾と馬祖の間の航路にも携帯通信サービスを広げるよう通信事業者へ補助することを計画しているとしていますが、このプレスリリースには金額・スケジュール・参加事業者は記載されていません。

2026年4月の東引全断:バックアップは実際にどう機能したか

バックアップ体制が実際に活用された例は、この発表が出される前に起きています。moda の説明によれば、2026年4月29日午後、中華電信から台馬三号海底ケーブルが台湾・馬祖東引の約2.64キロメートル地点で再び芯線の断裂障害を起こし、北竿—東引区間が全断したとの通報を受けました。影響を受けたのは連江県の4郷のうち東引郷で、人口は約1500人です。南竿郷・北竿郷・莒光郷への影響はありませんでした。moda は、同じ地点の海底ケーブルについて2026年3月30日にすでに中華電信から一部芯線の損傷障害が通報されており、今回は損傷が再発したことで全断に至ったと指摘しています。

全断の原因について、moda はプレスリリースで「同社の初期的な推定によれば、故障の原因は海象不良の疑いがあり、もともと座礁していた船舶の残骸が移動したことで海底ケーブルが損傷した」と記しています——これは中華電信自身による初期的な推定を moda が伝えたものであり、確定した調査結論ではありません。障害発生後、中華電信は標準作業手順に従ってマイクロ波によるバックアップ通信を起動し、本来は海底ケーブル経由で伝送していた音声とインターネットサービスをそちらに切り替えました。moda によれば、東引地域の携帯電話・音声・データ通信サービスは当時正常に維持されていたものの、天候の影響で一部のインターネットサービスにわずかな遅延が生じる可能性があり、ケーブルテレビサービスは変換設備がないためマイクロ波によるバックアップ通信を利用できませんでした。moda はまた、海象条件が許せば2026年7月末までの復旧を見込むとも説明しています——この「7月末」は4月29日当日時点での見通しであり、本稿が参照した4件の公式文書のいずれにも、この全断が最終的にいつ復旧したかは記載がなく、本稿もそれを補って書くことはしません。

デジタル発展部と中華電信の公式発表をもとに作成。確認日は2026年9月17日。moda の国内海底ケーブル一覧に台馬四号は含まれていなかったため、コードは付していません。
日付海底ケーブル出来事
2026-03-30台馬三号(TM3)中華電信が一部芯線の損傷を通報
2026-04-29台馬三号(TM3)北竿—東引区間が全断
2026-05-25台馬二号(TDM2)中華電信が一部芯線の応急復旧を発表
2026-06-23台馬四号moda が近く完工する見通しと発表

中華電信自身のお知らせはどう書いているか:「一部芯線の応急復旧」

馬祖の対外海底ケーブルの状況については、デジタル発展部のプレスリリースのほかに、中華電信自身も公式サイトのお知らせ欄で発表しています。本稿が引用したお知らせには専用のURLと日付ラベルがあり、直接開いて原文を読むことができます。タイトルは「台馬第二海底ケーブル(TDM2)障害復旧のお知らせ」(原文:「台馬第二海纜(TDM2)障礙修復說明」)、ページの日付は2026/05/25、本文はただ一文だけで、「中華電信の台馬第二海底ケーブル(TDM2)は、5月25日に一部芯線の応急復旧を完了し、2本の海底ケーブルによる運用を再開しました。」(原文:「中華電信公司台馬第二海纜(TDM2),已於05月25日完成部分芯線搶通並恢復雙海纜運作。」)と書かれています。台馬二号の略称TDM2、台馬三号のTM3は、moda「最新海底ケーブル状況」ページの国内海底ケーブル一覧で、同じ行に並ぶ中国語正式名称と英語略称の対応から来ています。

このお知らせで使われているのは「一部」芯線の応急復旧という表現で、損傷したすべての芯線が修復済みだとは書かれておらず、残りの芯線をいつ修復するかについても説明されていません。同様に、台馬二号の障害がいつ、どこで発生したかも書かれていません。6月23日のプレスリリースには「先日、台馬二号・三号海底ケーブルが東引地区で同時に障害を起こした」との記述がありますが、日付は書かれておらず、それがこのお知らせで復旧された障害と同じものかも述べられていません。本稿はこの2つを結びつけることも、断線の日付を補って書くこともしません。読者にとっての意味は、中華電信や moda の発表に「修復」「応急復旧」といった語が出てきた場合、直接元のお知らせを開いて範囲を確認する方が確実だということです——中華電信が自社お知らせ欄で発表する内容は、moda のプレスリリースとは別に、馬祖の海底ケーブル状況を確認できるもう一つの一次情報源です。

4コマの図解:確認日時点の国内海底ケーブル一覧、完工後は各郷に少なくとも2系統のマイクロ波、4月の全断でマイクロ波に切り替え、台馬四号は公式に近く完工と発表。
デジタル発展部と中華電信の公式発表をもとに作成。確認日は2026年9月17日。 · 画像:Mokaair (© Mokaair)

この4件の公式文書に書かれていないこと

本稿が参照した4件の公式文書には、台馬四号海底ケーブルについてまだ書かれていない詳細が数多くあります。6月23日のプレスリリースには「近く完工する」としか書かれておらず、具体的な完工日や稼働日はありません。ケーブルの長さ、容量、陸揚げ局の位置と施工業者、そして馬祖4郷のマイクロ波中継局がそれぞれ実際に何系統あり、費用がいくらかについても、プレスリリースには同様に記載がありません——示されているのは、完工後「各郷に少なくとも2系統」という下限だけです。稼働後「台湾と馬祖の間に海底ケーブルが3本になる」という一文についても、具体的にどの3本を指すのか、確認日時点の国内海底ケーブル一覧にある台馬一号・二号・三号海底ケーブルとの関係がどうなるのかは、それ以上説明されていません——この一文は現時点では公式原文をそのまま引用するにとどめ、独自に推測することはできません。

台馬四号の財源について、公式には「前瞻予算による中華電信への補助で建設」と書かれているのみで、プレスリリースには金額も補助率も記載がありません。文中にある「先日、台馬二号・三号海底ケーブルが東引地区で同時に障害を起こした」という記述にも、それがいつ起きたのかは書かれていません。本稿は別途、台馬三号が4月末に東引で全断したことを確認していますが(前節参照)、moda のこの一文自体はどの出来事を指すのか名指ししておらず、本稿もそれを特定することはしません。

確認日時点の状況と、自分で確認する方法

デジタル発展部は「重点政策」の下に、これとは別に「最新海底ケーブル状況」ページを設けており、台湾の現在の国際・国内海底ケーブル一覧を掲載しています。本稿が2026年9月17日に確認した時点で、このページには「台湾は現在、16本の国際通信海底ケーブルと10本の国内通信海底ケーブルを有している」と書かれていました。国内海底ケーブルの表には、台金二号、台馬一号、台馬二号、台馬三号、台澎二号、台澎三号、澎金一号、澎金三号、小琉球一号、小琉球二号の順に掲載されており、台馬四号はこの一覧に含まれていません。このページには引用できる固定の「最終更新日」がありません。ページ下部の更新日はユーザーがページを開いた瞬間にプログラムが自動的に書き込むもので、「確認した当日に表示されていた内容」を記録できるだけであり、特定のバージョンの時点を示すものではありません。一覧自体も海底ケーブルの増減に応じて変わります。

読者が最新の状況を確認したい場合は、デジタル発展部の公式サイトの「重点政策」内にある「最新海底ケーブル状況」ページに直接アクセスするか、moda の「新聞発布(プレスリリース)」で台馬四号に関する最新のお知らせを検索してください。中華電信自身のお知らせは、その公式サイトのお知らせ欄に掲載されています。台馬四号が稼働した後、台湾と馬祖間の通信が実際にどう使えるかについては、本稿が参照した4件の公式文書のいずれにも記載がなく、本稿も実地でのテストは行っていません。こうした詳細は、今後、政府や通信事業者が発表するのを待つほかありません。

よくある質問

台馬四号海底ケーブルはもう完工しましたか?

本稿が参照した4件の公式文書のいずれにも、台馬四号がすでに完工または稼働したとは書かれていません。デジタル発展部が2026年6月23日に発表したプレスリリースには、台馬四号は「近く完工する」とあるのみで、具体的な日付はありません。確認当日(2026年9月17日)時点で、moda「最新海底ケーブル状況」ページに掲載された国内海底ケーブル10本の中にも、台馬四号は含まれていませんでした。これは確認当日時点の状況であり、公式に延期が発表されたわけではありません。

馬祖の対外ネットワークは海底ケーブル1本だけに頼っているのですか?

海底ケーブルのほかにマイクロ波によるバックアップがあります。moda が2026年6月23日に発表したプレスリリースには、台馬四号の稼働後、台湾と馬祖の間に海底ケーブルが3本になり、北竿・南竿・東引・莒光の各郷にそれぞれ少なくとも2系統のマイクロ波システムが確保され、対外通信ができるようになると書かれています。2026年4月に台馬三号の東引区間が全断した際にも、中華電信は実際に通信をマイクロ波に切り替えました。現在何本の海底ケーブルが馬祖に接続しているかについては、本稿が参照した4件の公式文書のいずれにも直接の記載はありません。確認当日の moda「最新海底ケーブル状況」ページに掲載された国内海底ケーブル10本には台馬一号・二号・三号が含まれていますが、これら4件の文書はそれらと「海底ケーブルが3本になる」という記述がどう対応するかを説明しておらず、本稿もそれを推測することはしません。

海底ケーブルが切れると、馬祖の通信はすべて止まってしまうのですか?

必ずしもそうとは限りませんが、まったく影響がないわけでもありません。2026年4月29日に台馬三号の北竿—東引区間が全断した例で見ると、moda は当日のプレスリリースで、マイクロ波バックアップに切り替えた後、東引地区の携帯電話・音声・データ通信サービスは当時正常に維持されていたものの、天候の影響で一部のインターネットサービスにわずかな遅延が生じる可能性があったと説明しています。ケーブルテレビサービスは変換設備がなく、マイクロ波通信を利用できませんでした。

海底ケーブルが切れる原因はすべて人為的な破損なのですか?

必ずしもそうとは限らず、個々の出来事についての公式説明によります。2026年4月29日の台馬三号全断を例にとると、moda は中華電信の説明として「同社の初期的な推定によれば、故障の原因は海象不良の疑いがあり、もともと座礁していた船舶の残骸が移動したことで海底ケーブルが損傷した」と伝えています。これは中華電信による初期的な推定であり、確定した調査結果ではなく、本稿が確認した範囲では、その後の最終的な調査結論も見当たりませんでした。

中華電信の発表にある「応急復旧」と「修復」は同じことを指しますか?

必ずしも同じではありません。中華電信が2026年5月25日に発表した台馬二号に関するお知らせは、タイトルこそ「障害復旧のお知らせ」ですが、本文には「一部芯線の応急復旧を完了し、2本の海底ケーブルによる運用を再開した」と書かれています。使われているのは「一部」という語であり、このお知らせ自体は、損傷した箇所がすべて修復済みかどうかを説明していません。読者が「応急復旧」や「修復」といった語を見かけた場合は、元の公式のお知らせを直接確認して範囲を把握する方が確実です。

一般の人が馬祖の海底ケーブルの最新状況を自分で確認するにはどうすればよいですか?

デジタル発展部の公式サイトの「重点政策」内にある「最新海底ケーブル状況」ページで、現在の海底ケーブル一覧を確認できます。また、moda の「新聞発布(プレスリリース)」で最新のお知らせを検索することもできます。中華電信自身のお知らせは、その公式サイトのお知らせ欄に掲載されており、本稿が引用したお知らせにも専用のURLと日付ラベルがあります。海底ケーブル一覧は増減に応じて変わる点に注意してください。本稿が記しているのは2026年9月17日当日に表示されていた内容です。

最新の旅の情報・ガイド

出典

ライフスタイル