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Cloudflare、Pay Per Useのベータ版を開始:AIがサイトのコンテンツを実際に利用した際にパブリッシャーへ支払い

CloudflareはPay Per Useがベータ段階に入ったと発表した。AI企業がコンテンツの実際の用途に対して価格を提示し、パブリッシャーが受け入れるかを判断、報告・課金・支払いはCloudflareが担う。仕組み、Pay Per Crawlとの違い、一般読者とサイト運営者への影響を整理する。

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Cloudflare、Pay Per Useのベータ版を開始:AIがサイトのコンテンツを実際に利用した際にパブリッシャーへ支払い
画像:Mokaair (Original editorial artwork)

何が起きたのか

Cloudflareは2026年9月30日、公式ブログでPay Per Useがベータ(正式提供前の試験的な提供)段階に入ったと発表した。Pay Per Useは、ニュースサイトやブログなどコンテンツを公開する運営者(パブリッシャー)が、AI企業による利用に対して対価を受け取れるようにする仕組みだ。Cloudflareによると、この計画は7月に公表済みで、その後コンテンツの買い手およびコンテンツ所有者と協力して進めてきたという。

Cloudflareは問題の背景として次の点を挙げている。AIの回答エンジン(質問に対してAIが答えを直接示すサービス)はパブリッシャーのページを読み取った後、読者に直接要約を示すため、本来あったサイトへの訪問とそれに伴う収益が失われる。Cloudflareは、多くのパブリッシャーは自社コンテンツを使うAI企業とライセンス契約を結ばず、また数百万のサイトと個別に交渉できる企業も存在しないため、「支払えば使える」仕組みが必要だと考えている。

Cloudflare、Pay Per Useのベータ版を開始:AIがサイトのコンテンツを実際に利用した際にパブリッシャーへ支払い
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Pay Per Useの仕組み

Cloudflareの説明によると、全体の流れは次の4ステップに分かれる。

  1. 有償用途の定義:各AI企業が自社のクローラー(ウェブページを自動で巡回・取得するプログラム)を識別し、支払う意思のある用途を定義し、価格を設定して支払いアカウントを連携する。
  2. パブリッシャーによる参加の選択:Cloudflareダッシュボードの「Monetize → Pay Per Use」ページでAI企業、有償用途、提示価格を確認し、受け入れるかを決める。取り決めが合わなくなれば参加を停止することもできる。
  3. 買い手による各利用の報告:利用量は買い手が自己申告する。プログラム規約は完全な報告を求めており、Cloudflareは各報告が登録済みのパブリッシャーに対応しているかを確認する。
  4. Cloudflareによる精算:報告された利用量を集計して買い手に課金し、パブリッシャーが連携した支払いアカウントへ毎月支払う。

Cloudflareは2つの例を挙げている。検索サービスは、登録済みページの抜粋を顧客に返す際に支払うことができる。ショッピングエージェント(買い物を手助けするAI)は、登録済みのレビューが推薦に影響した際に、たとえ買い物客がそのレビューを一度も読んでいなくても支払うことができる。またCloudflareは、各プログラムの規約がAI企業によるコンテンツの利用方法を定めており、AIの学習に関する制限も含まれるとしている。

Pay Per Crawlとの違い

Cloudflareによると、AI製品は実際に利用するよりもはるかに多くのコンテンツを取得しており、取得ごとに課金すると、買い手は何が必要かを知る前に支払わなければならず、多くの買い手は受け入れないという。そのためPay Per Useは、取得ではなく実際の利用に対して支払う方式をとる。

Cloudflare公式ブログの内容に基づく2つの方式の比較
項目Pay Per CrawlPay Per Use
開始時期(Cloudflareによる)2025年2026年9月30日にベータ開始
課金対象アクセス(取得)に対して取得後の実際の利用に対して
価格の提示者Cloudflareのブログでは詳述なしAI企業が用途を定義して価格を提示し、パブリッシャーが受け入れるかを決定
利用量の出所Cloudflareのブログでは詳述なし買い手の自己申告。Cloudflareが登録済みパブリッシャーとの対応を確認

Cloudflareは同日、Monetization Gatewayもベータ段階に入ったと発表した。API、ツール、データの販売者が、オープンな決済の取り決めであるx402プロトコルを使って、AIエージェントにリクエスト単位で課金できるようにするものだ。Cloudflareは、こうしたサービスでは各リクエストそのものが1回の利用にあたるためだと説明している。

一般読者とサイト運営者への影響

一般読者にとって、こうした仕組みはAI検索や要約がウェブコンテンツの経済モデルを変えつつあることを示している。AIアシスタントで要約を読み、元のサイトをクリックしなければ、原作者は広告や購読の収入を得られない可能性がある。Cloudflareの方式はAI企業がコンテンツ利用時に直接支払うことを目指しており、普及すればニュースや研究などのコンテンツが作られ続ける助けになるかもしれないが、現在はまだベータ段階で効果は未知数だ。

サイト運営者にとって、Cloudflareは参加にオリジンサーバー(サイトのコンテンツを置いている元のサーバー)の変更は不要で、AI企業ごとに個別に連携する必要もなく、取り決めが合わなくなれば参加を停止できるとしている。さらにCloudflareは今後、AI企業と協力して各利用について、引用のきっかけとなったキーワード、リクエストのトピック、支えている製品など、より多くの文脈を報告するとしており、個人データは交換しないという。また、パブリッシャーが価格交渉を持ちかけたり、用途ごとに異なる価格を設定したりできるようにしたいとしている。

Cloudflareの立場は、パブリッシャーがすべてのAIエージェントをブロックするか、作品を無償で差し出すかの二択に追い込まれるべきではないというものだ。この方式がAI企業とパブリッシャーに広く採用されるかどうかは、ベータ期間の結果を待つ必要がある。

よくある質問

Pay Per Useとは何ですか?

Cloudflareによると、AI企業がサイトのコンテンツを実際に利用した際にパブリッシャーへ支払う仕組みで、2026年9月30日にベータ段階に入った。AI企業が用途を定義して価格を提示し、パブリッシャーが受け入れるかを決め、Cloudflareが報告・課金・支払いを担う。

Pay Per Crawlとの違いは何ですか?

Cloudflareによると、2025年に開始したPay Per Crawlはアクセスに対して課金するのに対し、Pay Per Useは取得後の実際の利用に対して支払うもので、パブリッシャーは適した方式を選べる。

利用量はどう計算されますか?信頼できますか?

Cloudflareによると、利用量は買い手が自己申告し、プログラム規約は完全な報告を求めており、Cloudflareは各報告が登録済みパブリッシャーに対応しているかを確認する。自己申告であるため、実際の正確さを裏付ける独立した情報源は現時点ではない。

パブリッシャーは参加後に離脱できますか?

Cloudflareによると、パブリッシャーは取り決めが合わなくなった時点で参加を停止できる。

AIが私のコンテンツを学習に使うことに影響しますか?

Cloudflareによると、各プログラムの規約がAI企業によるコンテンツの利用方法を定めており、学習に関する制限も含まれる。具体的な制限は個々のプログラムによって異なる。

支払いの頻度はどのくらいですか?

Cloudflareによると、パブリッシャーが連携した支払いアカウントへ毎月支払われる。

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