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ブラックストーン幹部、AIインフラ債務への懸念は「過大」と主張 ネオクラウドの資金調達圧力を整理

TechCrunchによると、ブラックストーンのジャス・カイラ氏はDisruptで、AIインフラ債務は2008年の銀行危機とは違うと述べた。同社の融資モデル、市場の圧力、一般読者にとっての意味を整理する。

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ブラックストーン幹部、AIインフラ債務への懸念は「過大」と主張 ネオクラウドの資金調達圧力を整理
画像:Mokaair (Original editorial artwork)

ニュースの要点:ブラックストーンはAI債務への懸念をどう見ているか

TechCrunchによると、ブラックストーン(Blackstone)の幹部ジャス・カイラ氏は先週のTechCrunch Disruptの舞台で、このプライベートエクイティ(主に未上場企業などに投資する投資会社)大手がAIブームの中心に身を置いていることを語った。TechCrunchは、同社がデータセンターへの大型融資や、最先端のAIモデル・アプリケーションへの投資を行っていると指摘している。

TechCrunchによると、AIインフラ債務が積み上がれば広範な信用危機につながりかねないと悲観する声があるが、カイラ氏はその懸念は行き過ぎだとの見方を示した。同氏は「This doesn’t feel like something where you’ve got 2008 banks that are shaky credits」と述べた。データセンターの圧倒的多数はハイパースケーラー(巨大データセンターを運営する大手クラウド事業者)向けに建設されており、関連債務は最終的に「the most creditworthy companies in the world」に支えられていると指摘した。

TechCrunchは同時に、一部のインフラ事業者が圧迫を受けているにもかかわらず、AI企業は依然として十分な計算資源を確保できておらず、この需要がデータセンター建設を押し上げ続けていると指摘している。

ブラックストーンのAI戦略とネオクラウド向け融資モデル

TechCrunchによると、ブラックストーンは今年初めにサンフランシスコでAI施策の拠点Blackstone N1(BXN1)を立ち上げた。率いるのはカイラ氏で、そのためニューヨークからサンフランシスコへ移った。ブラックストーンの運用資産は1.3兆ドルである。TechCrunchの説明では、ネオクラウドとはAI向けGPUインフラを貸し出すクラウド事業者で、GPU(画像処理装置)はAIモデルの訓練・実行に広く使われるチップだ。カイラ氏は「We’re the largest owner of compute outside of the hyperscalers today」と述べ、その範囲はネオクラウドやデータセンターへの投資に及ぶという。これはカイラ氏本人の発言である。

同記事によると、ブラックストーンは、顧客がすでに確約した契約を分析し、担保に差し入れたGPUを裏付けとして、ベンチャーキャピタルの出資を受けたネオクラウドに大型融資を行う資金調達の仕組みを切り開いた。

TechCrunchによると、同社初のこの種の案件は2023年のCoreWeave向けだった。カイラ氏は、当時のCoreWeaveは「30 million of revenue and minimal profitability」にすぎなかったのに、23億ドルの融資を求めてきたと語った。CoreWeaveは大量のNvidia製GPUの価値を担保とし、Microsoftなど優良顧客との契約も有していた。同記事によれば、この案件はすぐに融資モデルとなり、ブラックストーンや他の信用供与機関がそれに倣って、CoreWeaveや同業に数十億ドルの追加融資を行った。

カイラ氏によると、ブラックストーンがまず見るのは顧客の性格だ。MicrosoftやMetaのような投資適格(信用格付けが高く債務不履行リスクが低い)の顧客であれば、リスクはその顧客に対して相対的に価格付けされる。TechCrunchはさらに、ブラックストーンが今年初めにCoatueとともに、オーストラリアのGPU供給事業者Firmusの100億ドルの融資枠(クレジットファシリティ)を主導したと伝えている。ブラックストーンはCrux AIへの50億ドルの投資も約束している。Crux AIはGoogleと組んで設立したネオクラウドで、Google独自のAIチップTPUの商用化を担う。このほか、設立4年のチップ新興企業Etchedにも出資している。

市場にはどんな圧力が出ているか

TechCrunchによると、カイラ氏は、ここ数週間でこれらネオクラウド事業者が積み上げた巨額の債務が警戒感を呼び始めたと認めた。同記事はCoreWeaveの債務が約500億ドルに膨らんだと伝えている。Altimeter Capital創業者のブラッド・ガースナー氏はCNBCのインタビューで、CoreWeaveが差し出す担保について「really only GPUs is not good enough anymore」と述べた。

カイラ氏は、信用市場の不安にはいくつかの要因があると述べた。9月の金利上昇、借入コストがさらに上がりうることを示す予想以上のインフレ兆候、そして大量のAIインフラ債務が同時に発行されていることだ。信用スプレッドも拡大しているといい、これは貸し手が上昇した基準金利に上乗せして、より高いリスクプレミアムを求めている状態を指す。MetaやMicrosoftが借り入れる際の資金調達コストも上がっているという。

TechCrunchはまた、Firmusが新規株式公開(IPO、企業が初めて証券取引所に上場して資金を調達すること)を中止したと報じた。上場はオーストラリア証券取引所で予定され、目標評価額は約300億ドルだった。カイラ氏は「the market wasn’t there at that valuation」と述べ、取引は成立しなかった。

TechCrunchの報道に基づき整理。内容は主にブラックストーン幹部の見解
論点カイラ氏の説明(TechCrunch報道)報道で挙がった圧力
債務リスク債務の多くは最も信用力の高い企業が支えており、2008年の銀行とは異なるCoreWeaveの債務は約500億ドル。ガースナー氏はGPUだけの担保では不十分と指摘
借入コストブラックストーンは顧客の信用を重視し、投資適格顧客のリスクは相対的に価格付けされる9月の金利上昇、信用スプレッド拡大、MetaやMicrosoftの資金調達コストも上昇
需要面(TechCrunchによる指摘)AI企業は依然として十分な計算資源を確保できていないFirmusが目標評価額約300億ドルのIPOを中止
AIの収益投資リターンは確かにあるが不均一。技術の採用はギザギザの形になりうる懐疑派は計算資源の供給過剰と見る可能性がある

一般読者にとっての意味

一般読者にとって、この報道はAIブームがモデルやチップの競争だけでなく、巨額の資金がどう貸し借りされ、誰がリスクを負うのかにも関わることを示している。ブラックストーン幹部はリスクは管理可能とみるが、同じ記事は借入コストの上昇や事業者への圧迫の兆候も挙げており、2種類のシグナルが併存している。

アプリケーション面では、TechCrunchによると、ブラックストーンは今年、AnthropicおよびHellman & Friedmanと15億ドルの合弁会社「Ode with Anthropic」を設立した。Odeは、企業の現場に入り込んで導入を支援するフォワードデプロイドエンジニアを派遣し、企業のAI導入を支援する。最初の対象はブラックストーンの投資先280社だ。実質的な成果が出ているかと問われたカイラ氏は「there is definitely ROI, but it is uneven」と述べ、技術の採用は「sawtooth-type pattern」(ギザギザの起伏)をたどりうると語った。

よくある質問

ジャス・カイラ氏のAIインフラ債務に対する主な見方は?

TechCrunchによると、債務の積み上がりが広範な信用危機を招くとの懸念は行き過ぎだとし、信用力の低い銀行が問題だった2008年とは違うと述べた。理由は、データセンターの大半がハイパースケーラー向けで、債務が最も信用力の高い企業に支えられているからだ。

ネオクラウドとは?

TechCrunchによると、ネオクラウドとはAI向けGPUインフラを貸し出すクラウド事業者で、記事ではCoreWeaveやFirmusなどが挙げられている。

報道で挙がった市場の圧力は?

TechCrunchは、CoreWeaveの債務約500億ドル、9月の金利上昇、強めのインフレ兆候、信用スプレッドの拡大、そしてFirmusが目標評価額約300億ドルのIPOを中止したことを挙げている。

これはAIブームが冷めている証拠なのか?

報道はそう結論づけていない。TechCrunchは、AI企業が依然として十分な計算資源を確保できず、需要がデータセンター建設を押し上げ続けていると指摘する。カイラ氏もAIの投資リターンが不均一だと認めている。

これらは誰の見解か?

主にブラックストーン幹部カイラ氏の見解で、TechCrunchが報じたものだ。ブラックストーンはこの種の融資に直接の利害を持つため、確定的な結論ではなく当事者の説明として扱うべきだ。

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